こんにちは!横浜元町店の職人、有留です!!
ついこの間、年が明けたと思ったらいつの間にかまた師走です。
走り回るほどに忙しいという由来がありますが…(諸説あるようですが)
今年はまるで12月が走って迫ってきたかのような感覚です…
時間よ止まれー!!(;´Д`)
さて、今回のお話は11月からスタートしている加工体験イベント「結婚指輪をDIY!」の体験ストーリー!!
元町では今回がはじめての開催だったこともあり少々の緊張と期待が入り混じるドキワクのスタートをきりました!!
実はお客様は既にマリッジリングをお持ちでしたが、とある太鼓ゲームに熱中するあまりご主人の指輪が変形してしまったとのこと!
その後も何度か変形してしまったためセカンドマリッジを作ることを決めたそうです。
そしてそのデザイン画がコチラ!!
素材はご主人様がミル打ち無しでプラチナ、奥様がK18ピンクゴールドで製作開始です☆
まずはある程度延ばされたプラチナとK18ピンクゴールドの角棒を…
圧延機で目的の寸法まで更に薄く延ばしていきます!
ご主人も真剣な眼差し!!
そして延びて板状になったそれぞれの地金は加工硬化(叩いたり延ばすことで硬くなる現象)を起すため“焼きなまし”という工程を経て、もう一度加工しやすい軟らかさに戻します☆
プラチナは融点が高いのでこんな風にピカーッと光ります!
もとの軟らかさに戻った板状の材料を今度は道具を使って丸めてリング状に!
そして次はいよいよロウ付けです!(それぞれの金属に合わせて作られた少し融点の低いロウ材を使用して溶接する工程)
板だった材料は隙間無く繋がってリングらしくなっていく工程です!
プラチナは“焼きなまし”のときもそうだった様にロウ付けの際にもぴかーっ!と強い光を放つため接合面にロウが流れるのを肉眼では確認することができません。
ここで登場するのが…
遮光めがねーーー!!!
(日食メガネみたいなものですね!)
さわやかな雰囲気のおふたりでもちょっぴりニヒルな印象になってしまう不思議アイテムです。そしてロウ材をリングに乗せて火を当てます。コチラの写真はピンクゴールドなのであまり赤くなりませんし、ロウもすぐに溶けてくれるのですが…
プラチナはこうはいきません。ガスバーナーも「フォォォォ…」という音ではなく…
「コォォォォォォォォォォォォ!!!!」
というものすごい音を立てるくらいの火力でファイヤー!します。
光ってロウ材が見えなくなってしまうため遮光眼鏡は必須なのです!!
写真をとり忘れてしまったので効果音のみでしかお伝えできないのが悲しいです…(;Д;)
ロウ付けが済んだばかりの指輪はまだ形にゆがみが残っています。
そこで真円を出し、叩きながら目的のサイズにしていきます。
そしてここからいよいよ形作りです。
そう、ここからが本番です!!!
リング着け心地を良くするためリング内側に強くアーチを作る“内甲丸”取り…
リングの幅を一周同幅で取るための側面出し…
まだ平打ち状のリングを甲丸にするための削り出し…
磨き、そして仕上げ…
作業に夢中になって写真を撮るのを忘れていました!!!ヽ(; ゚д゚)ノ
H様、申し訳ありません!!
そしてそれらの工程を経て初めて作ったとは思えないとても綺麗な甲丸リングが完成しました!!
お客様が作られたリングはプレーンな甲丸リングの状態です。
しかし奥様のリングはミル打ちが入る予定のはず…そう!
そこでボクの出番です!!
つるっとした甲丸リングの真ん中に一周ミル打ちを追加します!!
もちろん一粒ずつ手打ちです☆
綺麗に真ん中に歪み無くミル打ちをするにはベースとなる甲丸が綺麗に作られていることが条件となります。おふたりともとても綺麗に作られていたため美しい仕上がりになりました!╭( ・ㅂ・)و ̑̑ グッ !
慣れない作業ばかりでなかなか大変だったかと思いますが楽しんでいただけましたでしょうか?今後のメンテナンスもしっかり対応させていただきますので是非またお越しくださいね☆
それでは!!